はやぶさ2 模型組み立てマニュアル 中篇

このマニュアルは、はやぶさ2実物大模型たけとよモデルを、梱包状態から展示状態へ組み立てる手順を示しています。
中篇では、パドルを展開するところまでを説明します。

※写真ではパドルを本体に固定している「青色ベルト」が写っていませんが、実際の模型では「青色ベルト」があります。ご注意ください。

1.本体をテーブルの上に載せます。

①「免振台座」と「テーブル」と「本体」を写真のような位置関係に置きます。「テーブル」は「免振台座」のスライドユニットの作業領域の方(黒いパイプが両側にある)に置きます。本体は天井部に「分離カメラ」や「金色のブロック」が2個付いている方が「前」です。本体の「前」をテーブル側にします。ここの位置関係が間違っていると、この後の組み立てができないので間違えないようにしてください。
②二人で本体の前を「ぐいっと」持ち上げて、もう一人が、本体の前から2本目のアルミフレームの下まで「テーブル」を差し込みます。テーブルを差し込んだら、本体を持つ方は力を緩めて、本体をテーブルに乗った状態にして大丈夫です。アルミフレームが大きくたわみますが大丈夫です。
③次に、二人は本体の後ろ側に移動し、後ろ側を「えいっ!」っと持ち上げて・・・・
④そのまま本体をテーブルの上で滑らせて、木製の「本体台座」がテーブルの上に載っている状態にします。テーブルと本体の位置はバランスよく中央に位置するようにしてください。この後、「本体支持柱」を固定するまでは本体が不安定なので、本体が倒れないように注意して作業を進めてください。

2.本体支持パイプを取り付けます。

「本体支持柱」は、「先端部」が本体内部の「アルミフレーム」に、「中央部」が本体下部の「固定金具」に、「下部」は免振台座の「スライドユニット」に固定されます。以下の作業は、それぞれの本体支持柱を一人づつ、二人で同時に作業を進めてください。 「本体支持柱」を固定するまでは本体が不安定なので、本体が倒れないように注意して作業を進めてください。

①本体側から「本体支持柱」を差し込んで写真のような位置に配置します。本体支持柱のシールの色(赤か緑)と、免振台座の「スライドユニット」のシールの色を合わせてください。本体の「前」側が緑、「後」側が赤です。写真の場合、手前が緑、奥が赤です。
②まず、本体支持柱の根元を固定します。「スライドユニット」のボルトに、本体支持柱の根元の「金具」の穴を入れて、「M5つまみナット」で固定します。ねじがきつい場合は、入るところまででOKです。柱の取り付け方向は、この写真を参考にしてください。(この写真は①の写真とアングルが逆で、本体の後側から見た写真です。ご注意ください。)
③2本の本体支持柱が固定された状態です。本体支持柱のシールの色、根元の鉄板の向きなどが合っているか確認してください。右側が本体の前で左側が後ろです。本体支持柱の左側は赤のシール、右側は緑のシールです。(黄と青のシールの位置のボルトは、後から組み立てるパドル支持柱を取り付ける部分です。)
④次に、本体の内側から二人で本体支持柱をもって、引きあげます。片側のみではうまく行かないので二人で同時に作業してください。
⑤本体支持柱に固定されている「ボルト」を、本体下側のフレームに固定されている「固定金具」の穴(端の穴)に入れます。入れにくい場合は、本体支持柱の先端をもって、本体を少し持ち上げたりしながら入れてください。
⑥「M5つまみのみナット」で固定します。M5つまみのみナットは、免振台座の「本体支持コの字レール」を取り外した時に出たM5つまみのみナットを使います。狭くて締めにくいです。
⑦「本体支持柱」の「先端部」の穴を「本体アルミフレーム」に固定された「ボルト」に入れた後、「M6つまみのみナット」で固定します。「M6つまみのみナット」が足りない場合は、本体下部に固定されている木製の「本体台座」の固定用の「M6つまみのみナット」を外して使ってください。ボルトの位置がずれて入らない場合は、先端部のねじを少し回転して合わせてください。ねじの先端の平らな面はどちらを向いていても良いです。

3.パドルを本体から離して、折りたたみ椅子で支えます。

①「折りたたみ椅子」を、写真の位置に配置します。正面から向かって左側のパドルは、「低い折りたたみ椅子」を、反対側のパドルの方は「高い折りたたみ椅子」を置きます。この写真は、左側のパドルの様子です。
②同梱されている「軍手」を装着します。 (写真の物とは異なります。)これはパドルの表面を汚さないようにするためです。油作業用の手袋は使わないでください。
③太陽光パドルを押さえながら「青色ベルト」を外して、「左」パドルを展開します。写真は一人で軽々と作業していますが、実際は複数の人員でパドルを支えながら展開し、展開した後も支えていてください。
⑤「右」パドルを展開します。こちらも同様に重さを支えながら展開してください。
⑥「左」「中央」「右」のパドルを3人で支えます。

パドルの展開作業です。

間瀬 康文さんの投稿 2019年8月22日木曜日
⑧動画のように「中央」のパドルを持つ人が主導してパドルを展開し、「左」「右」パドルの下を折りたたみ椅子の上に乗せてバランスよく支えます。このようにして左右のパドルを展開します。

5.パドルを支える吊り下げビームをパドルアームに固定します。

①左右のパドルを展開して折りたたみ椅子で支えた状態です。正面から見て、左側は低い椅子で、右側は高い椅子で支えられます。(写真の右側の茶色いものは使いません。)
②模型の天井側に配置されている「パドルアーム吊り下げビーム」を手前に回転させて「パドルアーム」の上に置きます。マジックで黒く塗ってある部分がパドルアームと重なります。
③この時、アルミ角パイプの穴の周囲に亀裂などが入っていいないか確認してください。亀裂が入っている時は破断する恐れがあるので、作業を中断してください。
 ④「パドルアーム吊り下げビーム」と「パドルアーム」を、「M8ボルト」「M8つまみのみナット」で固定します。全部で4か所固定します。この時、パドルアームを上下に動かして穴を合わせた後にボルトを入れると入れやすいです。
⑤「パドルアーム吊り下げビーム」 を4本固定できたら、パドルの重量を支えることができますので、折りたたみ椅子を取り除きます。ギシギシ音が鳴りますが大丈夫です。ただし、アームには余分な力を掛けないようにしてください。

6.「左パドル」の「コイルばね」の形を整えます。

①「左パドル」の4つの「コイルばね」は、梱包状態では縮んだ状態なので、展示の際にはコイルがほどよく伸びた状態にします。
②まず「コイルばね」の上部の円盤をつまんで、中心を貫くワイヤーを6~8cmほど引き出します。裏面のワイヤーを固定しているゴム板からワイヤーが抜けてしまうと入れ直すのが面倒なので注意ください。
③「コイルばね」を手で伸ばします。
④裏面から「ワイヤー」を引っ張り、「固定ゴム板」をずらして固定します。
⑤概ねこのような形になるように整えます。

7.「左パドル」「右パドル」を展開状態に固定します。

①左右のパドルはそれぞれ、「左パドル」「中央パドル」「右パドル」の3枚のパドルが「ヒンジ」で連結されています。まずは「左パドル」を持ち上げて平らにします。持ち上げて平らにする時に、「中央パドルから出ているパイプが通過するためのパドルの切り欠き部」にパイプが当たって持ち上げにくい時があります。その時はパイプが切り欠きを通るようにパドルを少し動かしてください。
②「中央パドル」から出ているパイプ(写真の右側)と、展開した「左」パドルの下を支えるパイプ(写真の左側)を、写真の黄丸の部分で、「M5ボルト」と「M5つまみのみナット」で固定します。「左」パドルの重さでパイプが傾いた結果、水平になるように、「左」パドルを支えるパイプは上方に傾いた角度で固定されるようになっています。
③その際、写真のようにつなぎ目部分を下に押して(右の人)、パドルの中央を上に押して(左の人)穴の位置を合わせると、M5ボルトを通しやすいです。
④「右パドル」も同様に展開位置で固定します。その後、もう一方の側の「左」「右」パドルも展開します。

8.左側のパドルを支える2本のパドル支持柱を取りつけます。

★★注意★★
「パドル支持柱」は途中から台形ネジとなっていて錆止め油でべとべとなので、比較的油が少ない先端部分の10センチくらいを持つようにしてください。手袋を油で汚すとパドル作業の時にパドルを油でよごすので、手袋を使う場合は、油作業専用の手袋とパドル作業の手袋を分けてください。

①【作業手順の確認】パドル支持柱を2本使います。結構重いので落とさないように気を付けてください。
②【作業手順の確認】「M5ボルト」と「M5つまみのみナット」 を使います。
③【作業手順の確認】パドル支持柱のネジ部の先端は、中央パドルのアルミパイプの先端に固定されます。ネジ部は、アルミパイプの内側に固定します。ネジ部の平らな面はどちらを向いていても良いです。
④【作業手順の確認】その後に、パドル支持柱の根元を、免振台座のスライドユニットに固定します。
⑤【作業】まず先端のねじ部を写真のように固定します。ねじを回転させて穴の向きを合わせてください。ねじ部分には油が付いています。素手で作業をするか「油作業用専用の手袋」を使って作業してください。「パドル作業用の手袋」は使わないでください。
⑥【作業】次に、パドル支持柱の根元を手で持ち上げて、「免振台座」の「スライドユニット」のボルト(写真では青シールの位置)を金具の穴に入れます。パドルの重さにより、持ち上げるときには少し力が必要です。
⑦「M5つまみナット」で固定します。この際、ボルトが曲がっていて、「M5つまみナット」を入れにくいかもしれませんが、柱を左右にずらしながらねじ込んでください。

9.中利得アンテナと、2つの高利得アンテナを取り付けます。

① 「中利得アンテナ」の下面から出ているボルトを、天井から穴に差し込んで、裏から「M5つまみナット」で固定します。
②アンテナの向きを写真のように上方に向けると、バランスが取れます。
③高利得アンテナを支持する2本の「アンテナ支持腕」は、 運送中に先端がぶらぶらしないように本体にゴムひもで固定されているので、ゴム紐から外します。
④「高利得アンテナ」を、中央の「ダボ」、本体天井の4本の「支持柱」、2個の「アンテナ支持腕」で本体に取り付けます。支持柱とアンテナ支持腕には「磁石」が付いていて吸着します。高利得アンテナの左右の区別は、ダボに記載された表示を参考にしてください。回転方向は、支持柱が合致する位置にしてください。(わかりにくくて恐縮です。)

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